サービスご提供の背景
高経年建築物の増加・建築業界での人手不足
2005年に東京都中央区で発生した外壁崩落事故などを契機に、2008年には建築基準法に定期報告制度が義務化されましたが、その後も外壁崩落事故は後を絶ちません。しかし、老朽化した高経年建築物の増加や、建設業界における人手不足が深刻化する現状を受け、必要な点検作業が増加し、これに対する対策が求められています。特に、1970年代から1980年代に建築された多くの高経年マンションが現在、大規模修繕工事の実施を必要としている一方で、作業を担う人材が不足している状況です。これは、長時間労働や低賃金という厳しい労働環境が影響しており、若者が建設業を選ばない傾向が強まっています。そのため、効率的かつ安全に作業を行うための新しい技術の導入が急務となっています。
ミリ波レーダ技術による点検技術のメリット
ミリ波レーダ技術を用いた新しい点検手法で
点検作業の効率化・外壁の崩落の防止・安全安心な生活環境の構築が可能です!
POINT 1
作業員の経験や勘に頼らない、精度の高い欠陥データを取得
建造物外壁の内部欠陥を模擬した
試験体での実験により、内部に施
された欠陥を定量的なデータとし
て確認することが可能
試験体での実験により、内部に施
された欠陥を定量的なデータとし
て確認することが可能
POINT 2
内部欠陥情報の可視化
■具体的な欠陥情報の提示(大きさ、位置、深さなど)
■正しい深さ情報を得ることで、適切な方法で修繕を行うことが可能
■画像データとしても記録可能
POINT 3
外気温に影響を受けない測定
外気温に関係なく安定したデータを取得
従来の点検技術との比較
従来の点検技術との比較
従来の点検手法に比較すると、精度・画像化・定量性・温度耐性において優位性がございます
当社独自技術とシステム概要
当社独自技術とシステム概要
1GHz~1,000GHzの任意の周波数と帯域に対応したレーダ装置を開発。
光通信技術を活用したレーダシステム。光通信波長帯(1.55μm)において、発生させた2つの異なる波長の光信号を利用し、波長差に対応した周波数の電波を生成。
この光波長を精密にコントロールすることで、タイル/モルタルの透過に最も適した4GHzから40GHzの範囲で任意の帯域の電波を生成することが可能。
この4GHzから40GHzの周波数範囲を高速に変化させる技術を加えることで約1ミリ秒でレーダを照射したポイントの内部空隙や内部亀裂の情報を得ることを実現化。
特徴・強み
特徴
光波長の精密なコントロールにより、4~40GHzの範囲で任意の帯域の電波を生成
4GHz ~40GHz の周波数範囲を高速に変化させることが可能
強み
約 1ミリ秒で建築構造物内部の欠陥情報を取得
レーダフロントエンド部の小型軽量化。ドローン/ロボットへの搭載実現